盆踊りや野球の応援などでおなじみの「東京音頭」の本歌は「丸の内音頭」で、日比谷・丸の内かいわいの商店主らが、昭和初期、不況にあえぐ世の中を元気づけようと、詩人の西条八十と作曲家の中山晋平に依頼して完成したもので、1932(昭和7)年に日比谷公園で行われた盆踊りで披露されましたが、翌年、東京市民全体で歌えるようにと歌詞を替えた東京音頭が大流行しました。以降「東京音頭」の名前が一般化してしまいましたが、2003年、日比谷公園の開園100年を記念し、大噴水の周辺で8月14日から3日間行われた盆踊り大会で71年ぶりにこの本歌「丸の内音頭」が復活しました。盆踊りは、その後も公園内のレストラン「日比谷松本楼」の小坂哲瑯社長が委員長を務めた大会委員会が主催し、毎年勤め帰りの会社員らでにぎわっています。
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